ボール初速(ボールスピード)とは

ヘッドスピード×ミート率で決まる、飛距離にいちばん直結する数値

飛距離を伸ばしたいなら、まず見るべき数字がボール初速です。TrackManの画面では「ボールスピード」と表示されるこの数値は、ヘッドスピードとミート率の掛け算で決まり、飛距離にいちばん直結します。この記事では、ボール初速の決まり方、ツアープロのクラブ別平均値、飛距離への影響と、T-OneのTrackMan画面での見方を解説します。

この記事でわかること

  • ボール初速の意味と、ヘッドスピード・ミート率との関係
  • PGA・LPGAツアーのクラブ別平均値(2023年)
  • 目標のボール初速に必要なヘッドスピードの早見表
  • ボール初速を上げる2つの方法と、TrackManでの確認方法

結論:ボール初速(TrackManでは「ボールスピード」)は、クラブから離れた直後のボールの速さで、飛距離にいちばん直結する数値です。ボール初速=ヘッドスピード×ミート率。2023年のツアー平均はドライバーでPGAツアー76.4m/s、LPGAツアー63.9m/s。TrackManによると、ボール初速が1mph(約0.45m/s)上がるとドライバーの飛距離は最大で約2ヤード伸びます。

ボールスピード(ボール初速)の図解 ドライバーから打ち出された直後のボールの速さ
ボール初速は、クラブから離れた直後のボールの速さ。図の数値は説明用の例(mph表示)です。(図:TrackMan)

1. ボール初速とは?

ボール初速とは、クラブから離れた直後のボールの速さです。TrackManではボールの中心の速さを計測し、画面には「ボールスピード」と表示されます。ボール初速とボールスピードは同じ意味です。

TrackManは、ボール初速はクラブスピードと当たり方でつくられ、ダイナミックロフトや打点など多くの要素の影響を受けると説明しています。つまりボール初速は、「どれだけ速く振ったか」と「どれだけうまく当てたか」の結果です。

ドライバーのフェースから勢いよく打ち出されるゴルフボール
ボール初速は、振りの速さと当たりの良さの両方で決まる。

2. ボール初速はどう決まる?

ボール初速 = ヘッドスピード × ミート率

ヘッドスピードが同じでも、芯で捉えてミート率が上がれば、ボール初速は上がります。目標のボール初速に必要なヘッドスピードを、ミート率別に計算すると次のとおりです。

ボール初速ミート率1.401.451.50
55m/s(約123mph)39.3m/s37.9m/s36.7m/s
60m/s(約134mph)42.9m/s41.4m/s40.0m/s
65m/s(約145mph)46.4m/s44.8m/s43.3m/s
70m/s(約157mph)50.0m/s48.3m/s46.7m/s

たとえば「ボール初速65m/s」を出すには、ミート率1.45ならヘッドスピード約44.8m/s、ミート率1.50なら約43.3m/sが必要な計算です。ミート率を上げると、同じボール初速をより少ないヘッドスピードで出せることがわかります。

3. ツアープロのクラブ別平均値

TrackMan社が公表しているツアー平均値(2023年)です。

クラブPGAツアー(男子)LPGAツアー(女子)
ドライバー76.4 m/s63.9 m/s
3番ウッド72.4 m/s60.4 m/s
5番ウッド69.7 m/s58.1 m/s
ユーティリティ66.6 m/s55.9 m/s
3番アイアン64.8 m/s—
4番アイアン62.6 m/s52.8 m/s
5番アイアン60.4 m/s51.0 m/s
6番アイアン58.1 m/s49.6 m/s
7番アイアン55.0 m/s47.4 m/s
8番アイアン52.8 m/s45.6 m/s
9番アイアン50.1 m/s42.5 m/s
ピッチングウェッジ46.5 m/s39.3 m/s

出典:TrackMan(2023年ツアー平均)。ボールスピードはmph表記の公表値をm/sに換算し、小数第1位で四捨五入。LPGAの3番アイアンは公表値なし。

ドライバーのボール初速は、PGAツアーで76.4m/s、LPGAツアーで63.9m/s。ロフトが増えるほどボール初速は下がり、ピッチングウェッジではPGAツアーでも46.5m/sです。

4. ボール初速と飛距離の関係

TrackManによると、ボール初速が1mph(約0.45m/s)上がるごとに、ドライバーの飛距離は最大で約2ヤード伸びます。m/sに直すと、ボール初速が1m/s上がれば、飛距離は最大で約4.5ヤード伸びる計算です。

ただし、ボール初速だけで飛距離が決まるわけではありません。同じボール初速でも、打ち出し角とスピン量の組み合わせが合っていなければ、ボールは吹け上がったり、早く落ちたりしてしまいます。

ポイント:飛距離は「ボール初速」で可能性が決まり、「打ち出し角とスピン量」で実際の距離が決まります。3つをセットで確認しましょう。

フェアウェイの上空を遠くまで飛んでいくゴルフボール
ボール初速が上がるほど、ボールは遠くまで飛ぶ可能性が大きくなる。

5. ボール初速を上げる2つの方法

① ヘッドスピードを上げる

ボール初速の土台はヘッドスピードです。振り切る意識や体の回転の順番、速く振る素振りなど、ヘッドスピードを上げる考え方はヘッドスピードの解説で紹介しています。

② ミート率を上げる

もう1つは、芯で捉えてミート率を上げることです。打点が芯から外れたり、ダイナミックロフトやスピンロフトが大きすぎたりすると、エネルギーを取りこぼしてボール初速が落ちます。詳しくはミート率の解説をご覧ください。

ヒント:TrackManの画面の「ボールスピード差」は、その当たり方で出せたはずの最大のボール初速との差です。マイナスが大きいときは、ヘッドスピードより先に当たり方を見直すのが近道です。

6. TrackManでの確認方法

T-Oneの打席に設置されているTrackMan iOでは、1球ごとに「ボールスピード」がm/sで表示されます。「ショット分析」の画面では、ボールスピードを含む主なデータがゲージで表示され、TrackManが示す目安(青い帯)と比べられます。

T-Oneの打席のTrackMan画面 ドライバー キャリー197ヤード 最適値226ヤード スピンロフト ボールスピード 打出角 スピン量 最高到達点のゲージ
T-Oneの打席で表示されるTrackManの画面(ドライバーの1球)。オレンジの印が実際の数値、青い帯と「最適値」はTrackManが示す目安。

上の1球は、クラブスピード40.9m/sに対してボールスピード59.5m/s(ミート率1.45)でした。ボールスピードのオレンジの印は青い帯の少し下にあり、当たり方しだいでもう少し初速を上げられたことがわかります。画面下段の「ボールスピード差」は−1.8でした。

7. よくある質問

Q. ボール初速の平均は?

TrackManが公表している2023年のツアー平均では、ドライバーのボール初速はPGAツアーが76.4m/s、LPGAツアーが63.9m/sです(mph表記の公表値をm/sに換算)。

Q. ボール初速65m/sに必要なヘッドスピードは?

ボール初速はヘッドスピード×ミート率で決まります。ミート率1.45ならヘッドスピード約44.8m/s、ミート率1.50なら約43.3m/sが必要な計算です。

Q. ボール初速とボールスピードは同じ?

同じ意味です。TrackManの画面では「ボールスピード」と表示されます。

Q. ボール初速を上げるには?

ヘッドスピードを上げる方法と、芯で捉えてミート率を上げる方法の2つがあります。TrackManの「ボールスピード差」がマイナスに大きい人は、まず当たり方の改善から始めましょう。

Q. ボール初速が上がれば必ず飛ぶ?

飛ぶ可能性は大きくなりますが、打ち出し角とスピン量が合っていないと飛距離は伸びません。3つをセットで確認することが大切です。

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